相続が始まり、被相続人が所有していた不動産に未登記の増築部分があることが判明するケースは少なくありません。
相続登記の期限は、自己の相続と不動産の取得を知った日から3年以内と定められています。
本記事では、増築部分が未登記である不動産の相続登記手続きを解説します。
建物の現況調査を行う
まずは、法務局で登記事項証明書を取得し、建物の床面積や構造が実際の状態と一致しているかどうかを調べましょう。
固定資産税の納税通知書や固定資産評価証明書なども確認する材料となります。
遺産分割協議を行う
遺産分割協議とは、被相続人の遺産の分け方を相続人全員で話し合う手続きです。
増築部分が含まれる建物を誰が相続するのかを話し合い、相続人全員の合意を得たうえで確定する必要があります。
遺産分割協議書には、未登記の増築部分の所在や構造、床面積、対象となる建物の取得者を必ず明記しましょう。
なお、遺産分割協議書には相続人全員の署名と実印での押印、印鑑証明書の添付が必要です。
建物表題変更登記を申請する
遺産分割協議が整い次第、増築部分の未登記状態を解消するために建物表題変更登記を申請します。
この登記は、土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。
土地家屋調査士が現地調査と測量を行い、増築後の正確な床面積や形状などを確定させたうえで法務局へ申請します。
相続による所有権移転登記を申請する
建物表題変更登記が完了したら、法務局で所有権移転登記を申請します。
相続による所有権移転登記とは、被相続人の不動産名義を相続人へ変更する手続きです。
不動産の相続登記は、2024年4月1日より義務化されており、正当な理由がなく放置した場合は10万円以下の過料が科されるリスクがあります。
必要書類
相続による所有権移転登記を申請する際の必要書類は以下の通りです。
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
- 相続人全員の戸籍謄本
- 遺産分割協議書
- 相続人の印鑑証明書
- 相続する不動産の固定資産税評価証明書
- 不動産を相続するひとの住民票
所有権移転登記が完了すると正式に名義が相続人へ変更され、未登記の増築部分も含めた不動産として記録されます。
まとめ
本記事では、増築部分が未登記である不動産の相続登記手続きについて解説しました。
増築部分が未登記の不動産を相続する場合、建物表題変更登記と所有権移転登記という2段階の手続きが必要です。
書類の収集や手続きに不安があるときは、早めに司法書士に相談することをおすすめします。







